梅雨の大掃除がおすすめの理由とは?高齢でも負担のかからない掃除術

生活

日本では、6月末に古来より「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」という神事があります。

年末の年越大祓とともに、この時期は罪や穢れを払う時期として知られています。

そこで今回は、梅雨時期に大掃除がおすすめの理由とともに、年齢を重ねても負担がかかりにくい掃除術を解説します。

梅雨時期の大掃除がおすすめの理由

じめじめしていて気が滅入るから、掃除どころじゃないわ

これから夏本番!今の時期の大掃除でこれからの暮らしが楽になるワン!

梅雨の大掃除がおすすめの理由
  • 雨天で在宅の時間が多い
  • 涼しいためエアコンのない場所を掃除しやすい
  • 梅雨に発生しやすいカビ・ぬめりを狙い撃ちできる
  • 年末の大掃除から半年にあたり、汚れが蓄積している

雨天で在宅の時間が多い

梅雨時期は、散歩や遠出などがしにくい時期です。

高齢者のなかには、毎朝の散歩をあきらめたり、買い物にいく頻度を下げたりする方がいらっしゃるかもしれません。

長い梅雨の時期に身体を動かす機会となるのが、室内での大掃除です。

梅雨時期に手持無沙汰になったら、身近な範囲で大掃除にチャレンジしてみましょう。

涼しいためエアコンのない場所を掃除しやすい

梅雨時期は、比較的涼しく過ごしやすいことが特徴です。

この過ごしやすさを利用すれば、熱中症になったり汗まみれになったりすることなく大掃除ができます。

夏場には、トイレ・浴室・キッチンなど、エアコンがない場所の掃除に苦労します。

しかし、涼しい梅雨時期であれば、エアコンなしでも身体に負担をかけずに大掃除が可能です。

梅雨に発生しやすいカビ・ぬめりを狙い撃ちできる

毎日こまめに掃除をしていても、梅雨時期になるとカビ・ぬめりなど、湿気が原因の汚れが発生してしまいます。

梅雨時期の大掃除では、こうしたカビ・ぬめりを狙い撃ちする掃除方法を取り入れるのがおすすめです。

この時期にカビ取り・除菌をしておけば、毎日のお掃除が楽になります。

カビ・ぬめりを取るお掃除グッズは、身近な100円均一ショップなどで手に入ります。

浴室の天井には、100円均一ショップのカビ取りお掃除シートをフローリングワイパーに取りつけ、軽く拭くのがおすすめです。

年末の大掃除から半年にあたり、汚れが蓄積している

ついこの間年末の大掃除をしたと思っても、それから半年ほどが過ぎています。

年に1回の大掃除に全力を投じるのではなく、年に2回の大掃除で半分の体力を使うのがおすすめです。

梅雨の時期に掃除をしたいのは、カビや雑菌が気になる水回りです。

年末は窓ガラス・壁・床などを重点的に掃除し、6月にはトイレ・浴室・キッチンを重点的に掃除すると良いでしょう。

湿気の多いこの時期だと、壁や床が乾きにくいことが注意点です。

高齢者が大掃除で気をつけるポイント

半年前の大掃除のときより、体力が落ちている気がするの

自分の体力を把握して、無理のない範囲で掃除することが大切ワン!

気をつけるポイント
  • 長時間の作業を避ける
  • 強く力を入れすぎない
  • しゃがむなど無理な体勢を長時間続けない
  • 不安定な場所に乗らない
  • この1年使わなかったものは思い切って捨てる
  • 家族へお願いする
  • 有料サービスを活用する

長時間の作業を避ける

負荷のかかる作業を長時間続けてしまうと、身体に大きな負担になります。

場合によっては、当日または翌日以降に、酸欠・貧血・だるさといった症状が出ることがあります。

長時間の作業を避けるとともに、掃除に取りかかる前には、食事・水分をとることがポイントです。

強く力を入れすぎない

適切な握力などはトレーニングのために推奨されていますが、過度に強く力を入れてしまうと、筋肉や骨などに負担がかかることがあります。

ブラシを握って床を磨くなど、熱中していると気づかないうちに力を入れてしまっているかもしれません。

軽い力で汚れが落ちる洗剤・立ったまま使えるブラシなど、便利なアイテムを活用するのがおすすめです。

しゃがむなど無理な体勢を長時間続けない

浴室の床掃除などは、しゃがんだ体勢を長時間続けることに注意が必要です。

しゃがんだ体勢は、ふともも・ふくらはぎ・腕など、さまざまな部位に大きな負担がかかります。

立ち上がれなくなったり立ち上がってからまっすぐ歩けなくなったりするなど、場合によっては異常を覚えるかもしれません。

浴室の床掃除であれば浴室用の椅子を利用するなど、無理のない体勢を心がけることがポイントです。

不安定な場所に乗らない

エアコンの掃除など、高い場所の掃除では、踏み台や椅子などに乗ることがあります。

年齢を問わず、不安定な場所に乗ることには危険がともないますが、高齢者の場合はとくに注意が必要です。

不安定な場所に乗って作業を無事完了したとしても、降りる段階で足を踏み外すことがあります。

段差が苦手な高齢者であれば、踏み台や椅子などに乗る作業は避けるのがおすすめです。

この1年使わなかったものは思い切って捨てる

高齢者のなかには、家のなかのものを捨てられないといった悩みを持つ方がいらっしゃいます。

断捨離のポイントは、1年間使わなかったものは、今後も使わないと考えることです。

去年の夏に着なかった服・去年出番がなかったカバンや靴などは、思い切って処分しましょう。

まだ使えるものであれば、リサイクルショップで買い取ってもらったり、フリマアプリで売ったりするのもおすすめです。

家族へお願いする

力のいる作業・高いところの作業などは、家族にお願いすることがポイントです。

父の日などで実家を訪れる子どもがいる場合、お願いしてみると良いでしょう。

子ども側は、親が困っていることに気づかないことが多いため、教えてもらえれば力になりたいと考えています。

具体的には、エアコンのフィルター掃除・浴室の床掃除・家具の移動など、必要なことをできる範囲で頼んでみましょう。

有料サービスを活用する

子どもが遠方に住んでいる方や、普段交流している身近な人がいない方は、掃除関連の有料サービスを活用するのがおすすめです。

家全体のクリーニングは高額ですが、一部分のみであれば比較的頼みやすい価格となります。

ハウスクリーニング大手のダスキンだと、標準的な価格は以下のとおりです。

壁掛けエアコンのクリーニング:1万5,400円

キッチンクリーニング:2万680円

浴室クリーニング:2万2,000円

トイレクリーニング・1万340円

(参考 https://www.duskin.jp/servicemaster/)

高齢者に多い掃除のトラブルと対処法

家のなかに無駄なものが多いって、娘に怒られるのよ

ここからは、子どもの目線に立って、どのようなトラブルが多いか見てみるワン!

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  • 掃除をしてくれない
  • 冷蔵庫に賞味期限切れのものが多い
  • 家のにおいが気になる

トラブル①掃除をしてくれない

久しぶりに実家に帰ったら、家のなかがものであふれかえっていたなどの話をよく耳にします。

このように自宅の掃除ができなくなってしまうのは、さまざまなことが理由です。

まず、年齢とともに掃除がおっくうになり、掃除の頻度が少なくなってしまうことが1つ目の理由です。

2つ目の理由は、年齢を重ねるほど、ものを捨てることに対して、罪悪感・抵抗を覚える方が増えるためです。

3つ目の理由として挙げられるのが、認知症によるものです。

3つの理由いずれも対処が必要ですが、とくに認知症が疑われるケースには注意しましょう。

体力・罪悪感が理由で掃除ができない場合、丁寧に会話を重ねて掃除に対して前向きになってもらうことが対処法です。

無理に掃除をさせようとはせず、少しずつ気持ちを切り替えてもらうことが大切です。

掃除をしてくれない理由が認知症の場合、適切なサポートを受けることが重要になります。

認知症が疑われるのは、家族が片付けると怒るなど、今までにない態度が見られる場合です。

こうした場合は認知症を診断してくれるクリニックへの受診が必要となりますが、スムーズに進まないかもしれません。

介護保険のサービスを利用すれば暮らしが楽になることを伝え、興味をもってもらえたら、介護保険申請のためにクリニック受診が必要だと理解してもらいましょう。

トラブル②冷蔵庫のなかに賞味期限切れのものが多い

年齢を重ねると、視力の低下・体力の低下・やる気の低下などが見られます。

こうした症状は、冷蔵庫の中身の確認といった点にもあらわれやすくなります。

冷蔵庫のなかに賞味期限切れのものが多い場合、不衛生だと責めたり勝手に捨てたりすることは避けましょう。

親の尊厳を保つために、まずは、ちゃんとご飯を食べているかを確認してみてください。

そのうえで、新しく買ってくるから古いのは捨てるなど、親の心理的な負担にならない方法で処分します。

もちろん、同じものがいくつも入っている・腐ったものをそのままにしている場合には、認知症の進行が疑われます。

早めに医療機関を受診し、長く健康で暮らしてもらえるよう配慮しましょう。

トラブル③家のにおいが気になる

年齢とともに気になるのが、いわゆる加齢臭です。

加齢臭とは、一般に50代頃から発生する独特の体臭のことを指します。

加齢臭の原因は、皮脂・女性ホルモンの低下・ストレス・汗などといわれています。

同様の体臭は、年齢とともに増加し、高齢者では老人臭ともよばれます。

老人臭の原因は皮脂などのほか、口臭にもあるといわれます。

久しぶりに訪れた実家のにおいが気になる場合、毎日入浴しているか・歯磨きはしているかなどを確認しましょう。

高齢者のなかには、冬場は毎日入浴しないかたが一定数いらっしゃいますので、親はどうかなど軽く聞いてみるのがおすすめです。

また、家のにおいのなかには、布類に染みついたものがあります。

高齢で布類の洗濯ができなくなっているならば、洗濯を手伝うと良いでしょう。

具体的には、カーテン・ソファカバー・ラグ・布団カバーなどが洗濯しにくい布類です。

まとめ

梅雨時期は、暇な時間が多く涼しいため、大掃除にチャレンジするのがおすすめです。

ただし、長時間の作業や力のいる作業をしないなど、年齢と体力に合わせた無理のない作業がポイントになります。

高齢の親を持つ子どもの立場からは、実家に帰ったタイミングで冷蔵庫・においなどをチェックしてみてください。

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