高齢者にやさしいスーパーマーケットの条件は?各社の対応をチェック

生活

近年、セルフレジの増加など、高齢者にとってスーパーマーケットが使いにくいと感じられることがあります。

しかし、その一方で、スーパーマーケット各社では、高齢者が買い物をしやすくなるような取り組みがおこなわれています。

そこで今回は、スーパーマーケット各社が高齢者向けにどのようなサービスを提供しているのか、あるとうれしいサービスを解説します。

高齢者が買い物をしやすいスーパーマーケットの最低条件

安いことが第一条件!あとは品ぞろえの良さかしら

買い物しやすいと感じられる、スタンダードな条件を洗い出してみるワン!

条件
  • シニア割引がある
  • 休憩スペースがある
  • 多目的トイレがある
  • お惣菜が豊富
  • 肉・野菜などの少量パックがある

シニア割引がある

スーパーマーケットのなかには、60歳以上などを対象にしたシニア割引を実施しているところがあります。

スーパーマーケット各社によって対応はさまざまですが、毎月1~2回ほど決められた日付で、5%ほどの割引を受けられるのが一般的です。

限られた年金のなかから食費などを捻出する高齢者にとっては、こうしたシニア割引の存在は魅力です。

スーパー各社の割引は?
  • イオン・ダイエー:G.G感謝デー 毎月15日 55歳以上対象 対象商品が5%割引(支払方法に制限あり)
  • イトーヨーカドー:シニアナナコデー 毎月15日と25日 60歳以上対象 対象商品が5%割引(支払方法に制限あり)
  • アピタ:ハッピーデー 毎月15日と16日 60歳以上対象 対象商品が10%割引(ハッピーパスポートの取得が必要)

休憩スペースがある

高齢者にとって欠かせない設備が、室内にある休憩スペースです。

過去のデータによると、高齢者が1度に歩けるのは100mほどだと回答する方が多いとの結果が出ています。

店内を歩き回り買い物をした高齢者にとって、一息つける休憩スペースはなくてはならないものです。

休憩スペースに求められる条件としては、エアコンの効いた室内であること・椅子だけでなくテーブルがあること・無料または有料のドリンクがあることなどが挙げられます。

イートインスペースの場合には、電子レンジがあることや十分なスペースがあることなどが求められるでしょう。

多目的トイレがある

近年では、男子トイレ・女子トイレとともに多目的トイレを設置しているスーパーマーケットが増えています。

高齢者が多目的トイレを必要とするのは、両手でつかまれる手すりなどが整備されているためです。

男子トイレ・女子トイレのなかにも手すりを整備したものがありますが、便器をぐるりと囲うように手すりが取り付けられているところは少ないでしょう。

また、狭いところでの作業が難しい方にとっては、広いスペースがある多目的トイレが必要です。

お惣菜が豊富

高齢になるほど野菜・魚・肉といった食材を購入して一から調理するよりも、スーパーマーケットでお惣菜を購入する機会が増えます。

したがって、高齢者にとって買い物しやすいと感じられるスーパーマーケットの条件には、お惣菜の品ぞろえが豊富であることが挙げられます。

フライや天ぷらだけでなく、煮物などの和総菜がそろっているか、毎日かよっても飽きないよう、店内調理でメニューが豊富であることも条件です。

同じチェーンでも店舗によって品ぞろえはさまざまですが、店舗が広いほど品ぞろえは豊富になるのが一般的です。

お弁当・お惣菜大賞2025の結果
  • 魚弁当部門:サミット・アルビス・スズキヤ・スーパーモールラッキー・西友など
  • 弁当部門:いかりスーパーマーケット・マミーマート・ビオラル・クイーンズ伊勢丹・サミットなど
  • 惣菜部門:しまむらストアー・いなげや・マミーマート・サミットなど
  • 参考 https://www.nep-sec.jp/obentou-osouzai2025/prize/search2025.php?tp=1

肉・野菜などの少量パックがある

一人暮らしや2人暮らしであることが多い高齢者世帯では、肉・野菜など生鮮食品を少量だけ買いたいというニーズがあります。

したがって、生鮮食品の少量パックがあると、高齢者にとって買い物がしやすいスーパーマーケットといえます。

レタスであれば4分の1、大根は6分の1、しめじの少量パックのほか、肉類であれば300円前後のパックが買いやすいでしょう。

店舗ごとに客層の違いを分析して、少量パックの取り扱いをおこなうと考えられますが、都市型スーパーマーケットで少量パックの取り扱いが多いとの口コミがあります。

イオン系列だと、まいばすけっと・イオンスタイルなど、小規模な店舗で少人数世帯向けの商品が多い傾向があります。

高齢者があるとうれしいスーパーマーケットの設備

セルフレジだけのスーパーマーケットはちょっと…

どんな設備があると買い物しやすいか見てみるワン!

あるとうれしいのは?
  • ATMがある
  • テナントが豊富
  • クリニック併設
  • 通路が広い
  • スローレジがある

ATMがある

自宅の近くのスーパーマーケットで毎日の買い物を済ませる場合、お店にATMがあると便利です。

駅から離れた場所にお住まいの場合、銀行まで出かけることが難しいかもしれません。

コンビニエンスストアでもATMが利用できますが、買い物のついでに使えるスーパーマーケットのATMが便利です。

イオン系列のスーパーマーケットであれば、イオン銀行のATMが多く設置されています。

また、イトーヨーカドーならば、セブン銀行のATMが設置されていることがほとんどです。

テナントが豊富

スーパーマーケットのなかには、さまざまなテナントが出店している店舗があります。

スーパーマーケットで多いのが、クリーニング店・ドラッグストア・100円均一ショップなどです。

スーパーマーケットだけでは済ませられない買い物について、ドラッグストアや100円均一ショップがニーズをかなえてくれます。

出すとき・引き取るときで2回足を運ぶ必要があるクリーニング店は、週に複数回訪れるスーパーマーケットにあると便利な施設です。

このほかにも、スポーツジム・飲食店・美容室などがテナントとして入居しているスーパーマーケットがあります。

クリニック併設

テナントのひとつですが、クリニックが併設されていると、高齢者にとって買い物をしやすいスーパーマーケットといえます。

内科・外科・歯科のほか、整形外科などがスーパーマーケットと同じ建物にあると、買い物のついでに立ち寄れて便利です。

通路が広い

買い物の際にカートを押して商品を見て回るのは年齢を問わず多いですが、高齢者の場合は歩く速度がゆっくりになることが特徴です。

ゆっくり進む高齢者をなかなか抜かせずにぶつかってしまうなどの事故が起きてしまうと、思わぬ怪我につながりかねません。

そのため、高齢者にとっては、すれちがい・追い抜きがしやすい通路の広いスーパーマーケットが買い物しやすいと感じられます。

スローレジがある

スーパーマーケットのなかには、スローレジ・ゆっくりレジ・サポートレジ・おもいやり優先レジといった支払いに時間をかけられるレジを設置している店舗があります。

高齢者のなかには、後ろに並んでいる方がいると、ゆっくり小銭を数えられず、常にお札で支払いをする方がいらっしゃいます。

お釣りの小銭が大量にお財布に溜まることになり重くなるだけでなく、小銭を計算する機会がなくなり認知症が進むリスクも指摘されています。

こうした高齢者にとってあるとうれしいのが、ゆっくり精算できるスローレジです。

スローレジには「ゆっくりお支払いできます」などのポスターが掲示されていて、急いでいる方が後ろに並ぶことはありません。

スーパーマーケット各社の高齢者向けサービス

イオン

  • G.G感謝デーの割引
  • イオン関連サービス イオンモバイル「やさしいプラン」 イオンシネマの割引 イオンの充実介護保険
  • バリアフリー対策
  • 従業員の「サービス介助士」取得推進
  • 従業員向け「認知症サポーター養成講座」を開催

イトーヨーカドー

  • シニアナナコカードの割引
  • 介護用品あんしんサポートショップでの介護用品の販売や専門相談員による商品アドバイス
  • 全従業員を対象に認知症のお客様に見られる行動や心理状態を理解し、正しい知識を身につける「認知症サポーター養成講座」の受講を推進

ベイシア

  • お客さま用の車イスや、車イス専用の買い物カートの貸し出し
  • 多目的トイレを完備
  • 2か月に1回を目安にしたプラチナ感謝デーの開催

まとめ

高齢者が買い物をしやすいスーパーマーケットの最低条件には、シニア割引・休憩スペース・少量パックの販売などが挙げられます。

このほかに、あるとうれしいのは、ATMの設置・豊富なテナント・スローレジなどです。

スーパーマーケット各社の高齢者向けサービスなどもチェックして、快適な買い物ができる店舗を選んでみてください。

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